福島県の地方都市会津若松でも継続的な勉強がしたいと願う若手(?)薬剤師数名で行う自主的な勉強会の連絡や行った内容をお伝えします。

当面は月に1度のEBM形式の抄読会(ジャーナルクラブ)の開催を目指します。

当人達も手探りですので、興味ある方は一緒に勉強しませんか?
こうした方がよい等のご意見も頂ければ幸いです。

2017年12月14日木曜日

第39回抄読会まとめ(ARB&ACEIの心保護作用ってあるの?)


【日時】
2017/11/17(金) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
いぶき薬局 中島

【お題】
ARBの臓器保護作用というが、心血管イベントを減らすのか?

【読んだ論文】
BMJ. 2017 Jan 19;356:j4.

========================
P 心不全のない冠動脈疾患
I ACEi & ARB
C プラセボ  or 他の薬剤(Ca阻害薬、利尿薬)
O 死亡、心血管死、心筋梗塞、脳卒中、狭心症、心不全の併記


<検索>
検 索:Pubmed, CENTRAL, EMBASE,
対 象:100人以上のRCT
言 語:言語などは記載なし(英語のみ?)
期 間:〜2016/3/1
その他:ほかは記載なし
<試験の選択>
記載なし

<データ抽出・質の評価>
3人が独立して評価。不一致は合意を形成した。
Chocraneの基準で実施
<outcome>
全死亡(primary outcome 6この内の1つ)
 vs プラセボ RR=0.84(95%CI 0.72-0.98)
 vs プラセボ RR=1.05(95%CI 0.94-1.17)
 vs all RR=0.89(95%CI 0.79-1.01)

========================

【読んだ後のディスカッション】
・心保護作用と行ってもあまり効果的には大きくない?
・アウトカムが6つ併記されており、どれがプライマリアウトカムか分からず、
 P=0.05のままなので、統計的には微妙かも
・腎保護なども気になる

2017年9月20日水曜日

第37回抄読会予定


【日時】
2017/9/21(木) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
いぶき薬局 中島

【お題】
白衣高血圧はどの程度心血管のリスクを増やすのか?

【読む論文】

【参考】
高齢者高血圧診療ガイドライン2017
高血圧治療ガイドライン2014

2017年8月26日土曜日

第36回まとめ(高齢者のワーファリンのINRによるリスクの違いは?)

【日時】
2017/8/25(金) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
みずき薬局 馬場

【お題】
高齢者でワーファリンのPT-INRのコントロール域によって、血栓症と出血のリスクはどの位異なるのか?(PT-INRが一般的な目標値より低い高齢者が継続して飲んでいたが、大丈夫なのか?)

【読んだ論文】
Circ J. 2013;77(9):2264-70.
プロトコル論文 J Cardiol. 2011 Jan;57(1):95-9.


************************************
P 20歳以上の非弁膜性心房細動の患者
I ワーファリンを使用(INR ≦1.59, 1.6-1.99, 2.0-2.59, 2.6-2.99, ≧3)
C ワーファリンを不使用
O 血栓塞栓イベント(脳梗塞・TIA・全身塞栓症)、入院が必要な大出血
 
<コホート>
コホート:2010年1月~7月に、全国150カ所の各参加機関の外来で募集
     洞調律を1年以上維持しているすべてのタイプのAF患者を連続して登録
     偏りを防ぐために日本全国を10の地域に分けて目標数を設定
     2.5%の発生率を予測し6000人を目標とし、7937人が登録
     ワーファリンの服用量などは各Drが決めている
追跡期間:2年 またはアウトカムが発生するまで
アウトカム:予後、害
<脱落>
421人が僧帽弁狭窄または機械的弁置換術の既往のため除外
<マスキング>
CTもしくはMRIで診断だが、マスキングは記載なし
<交絡因子>
Cox比例ハザードモデルで調整
どの因子を調節しているかは記載なし
※年齢、性別、発作性AF、心不全、糖尿病、高血圧、脳梗塞orTIA、
 CHADS2スコア、抗血小板薬服用、は各群の表に記載あり
 
<Outcome>
Table5

************************************


【読んでからのディスカッション】
・交絡因子はTable1に書いてある内容が調節されていると考えてよいの??
・コントロールが良い人が多い?
・7年前だけど、PT-INRは1.5-2.5にコントロールというのが守られている?
・海外で良く言われるPT-INR<3.0というのも確かにメリットありそう
・70歳以上とそれ未満で分けてサブ解析しているけど、
 高齢者は転倒リスク高いからかPT-INRが高いと出血リスクが増えやすいらしい
・70歳以上は、PT-INR<2.5という目標値も妥当なのかもしれない
・お題のような症例は、もう少しPT-INRを上げて1.5以上の目標値以内をDrに提案しても良いかも

【ロールプレイング】
ワーファリンを継続していて、
交付時に検査値を見せてもらったらPT-INRが1.6未満だった患者さんの応対

2017年8月21日月曜日

第36回抄読会予定

【日時】
2017/8/25(金) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
みずき薬局 馬場

【お題】
高齢者でワーファリンのPT-INRのコントロール域によって、血栓症と出血のリスクはどの位異なるのか?(PT-INRが一般的な目標値より低い高齢者が継続して飲んでいたが、大丈夫なのか?)

【読む論文】
Circ J. 2013;77(9):2264-70.

2017年7月6日木曜日

第35回抄読会予定

【日時】
2017/7/18(木) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
岡本

【お題】
既存治療にSGLT-2阻害薬を追加する処方は有効なのか?

【読む論文】

2017年6月9日金曜日

第34回抄読会予定


【日時】
2017/6/22(木) 19:00~

【場所】
モスバーガー

【担当】
いぶき薬局 中島

【お題】
単純ヘルペス(口唇ヘルペス)における治療として、抗ウイルス薬は内服薬と外用薬に効果の違いはあるのか?

【読む論文】
Cochrane Database Syst Rev. 2015 Aug 7;(8):CD010095.
 

2017年5月11日木曜日

第33回抄読会予定

【日時】
2017/5/18(木) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
ひのき薬局 岡本

【お題】
COPD患者にLAMAを第一選択として使用してステロイドやβ2アゴニストを追加して使用することがあるが、効果の組み合わせが高いものはどれか?

【読む論文】

2017年4月3日月曜日

第32回抄読会予定

【日時】
2016/4/6(木) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
いぶき薬局 中島

【お題】
ADHDにおける新薬が出たので、効果は既存薬と比較してどうなのか?
インチュニブ(グアンファシン)、ストラテラ(アトモキセチン)、コンサータ(メチルフェニデート)

【読む論文】
Neuropsychiatr Dis Treat. 2016 May 5;112:1085-101.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27226715

【勉強してきた方が良いこと】
評価スケールのADHD-RS-IV日本語版がありました。

2017年2月25日土曜日

第31回抄読会予定

【日時】
2016/3/2(木) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
ひのき薬局 岡本

【お題】
腰痛持ちの人に対してNSAIDsが良く使われるが、鎮痛効果・副作用はどの程度なのか?
 (病気にもよると思うが、薬を飲んでいて痛いという人がけっこういる印象なので)

【読む論文】
Cochrane Database Syst Rev. 2016 Feb 10;2:CD012087.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26863524


 


 

2017年1月31日火曜日

第30回抄読会まとめ(ダビガトランの110mgと150mgは効果に差があるの?)

【日時】
2016/1/26(木) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
みずき薬局 馬場

【お題】
ワーファリンからの切り替えで、プラザキサは110mgが良く使われているが、150mgと差はないのか?

 【読む論文】
N Engl J Med. 2009 Sep 17;361(12):1139-51.
**********************************************
P 18歳以上の心房細動の患者で以下の条件に合致する人
  (脳卒中・TIA・全身性塞栓症の既往、駆出率が40%以下、
   NYHA分類2以上の症状のある心不全、75歳以上、
   65歳以上で糖尿病・冠動脈疾患・高血圧既往の人)
I   ダビガトラン110mg、ダビガトラン150mg
C ワーファリン(INR2-3) 
O 脳卒中、全身性塞栓症
 
<割付>
ダビガトラン110、ダビガトラン150、ワーファリン群に1:1:1になるように割付
ハミルトンにあるPHRIのコーディネートセンター内の
音声自動応答システム(IVRS)を介して割付
ベースラインはだいたい同等
<追跡>
ITT解析(フォローアップ99.9%)
治療中止(ダビガトラン110mg、150mg、ワーファリンの順)
 1年 14.5%, 15.5%, 10.2%
 2年 20.7%, 21.2%, 16.6%
<盲検化>
オープンラベル(PROBE法)
ダビガトラン110mg⇔150mgはブラインド
<その他>
症例数 power 84%で15000人、
    プロトコル変更で低いイベント発生率を想定し18000人
ワーファリンの治療域に入っていた期間は64%
非劣性試験 非劣性マージン<1.46
ベーリンガーがスポンサー
 
<Outcome>
脳卒中・全身性塞栓症
 ダビガトラン110mg  182 / 6015 (1.53%/年) 対ワーファリンRR= 0.91 (0.74 - 1.11)
 ダビガトラン150mg  134 / 6076 (1.11%/年) 対ワーファリンRR= 0.66 (0.53 - 0.82)
 ワーファリン     199 / 6022 (1.69%/年)
Major Bleedeing
 ダビガトラン110mg  322 / 6015 (2.71%/年) 対ワーファリンRR= 0.80 (0.69 - 0.93)
 ダビガトラン150mg  375 / 6076 (3.11%/年) 対ワーファリンRR= 0.93 (0.81 - 1.07)
 ワーファリン     397 / 6022 (3.36%/年)
**********************************************

 
【読んでからのディスカッション】
・オープンラベルなので、プラセボ効果を考慮した方が良いか?
・ベーリンガーがスポンサーなのは割り引くべきか?
・非劣性試験で優越性を証明するのは問題か?
・ランダム割付なので、添付文書に記載してあるような減量基準は無関係
 150mgだと出血が増えたり、110mgだとアンダーユースになったりするかも?
・アウトカムだけ見ると
 予防効果は、ダビガトラン110mg=ワーファリン<ダビガトラン150mg
 出血イベントは、ダビガトラン110mg<ワーファリン=ダビガトラン150mg
・予防効果のワーファリンに対するNNTは、110mg:625人、150mg:173人
 出血イベントのワーファリンに対するNNHは、110mg:154人、150mg:400人
・ワーファリンと効果が同程度で出血が少ないなら、
 アンダーユースでも110mgが頻用されてるのは、仕方がないか
 
【ロールプレイング】
ワーファリンからダビガトランに処方変更になった人への服薬指導

2017年1月16日月曜日

第30回抄読会予定

【日時】
2016/1/26(木) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
みずき薬局 馬場

【お題】
ワーファリンからの切り替えで、プラザキサは110mgが良く使われているが、150mgと差はないのか?

【読む論文】
N Engl J Med. 2009 Sep 17;361(12):1139-51.