福島県の地方都市会津若松でも継続的な勉強がしたいと願う若手(?)薬剤師数名で行う自主的な勉強会の連絡や行った内容をお伝えします。

当面は月に1度のEBM形式の抄読会(ジャーナルクラブ)の開催を目指します。

当人達も手探りですので、興味ある方は一緒に勉強しませんか?
こうした方がよい等のご意見も頂ければ幸いです。

2016年3月29日火曜日

第21回抄読会まとめ(ポリファーマシーで転倒は増える?)


【日時】
2016/3/17(木) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
けやき薬局 岡本

【お題】
最近高齢者のポリファーマシーというのが話題になっているけど、多剤併用していたほうが転倒は増えるのか?(なんとなく増えそうだけど)
 
【読んだ論文】
Age Ageing. 2015 Jan;44(1):90-6

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P 50歳以上の認知症のない成人
E ポリファーマシー(5薬品以上服用)
C ポリファーマシーではない
O 転倒数、転倒者数、怪我を伴う転倒
 
追跡期間約2年のコホート研究
 
<コホート>
アイルランドのTILDAに登録している50歳以上8175人
<脱落>
18.45% (201名死亡)
<masking>
アンケート調査時の観察者のマスキングについては記載なしのため不明
<交絡因子の調整>
fall  ポアソン回帰分析
人数 負の二項回帰
 
<outcome>
ポリファーマシー単独(1140人)
Any fall      調整RR 1.01 (0.90 - 1.14)
Nunber of fall 調整RR 1.10 (0.93 - 1.30)
Injurious fall   調整RR 1.02 (0.84 - 1.24)
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【読んでからのディスカッション】
・調査者が転んだか?怪我したか?等聞いたそうなので、記憶違いはバイアスとしてありそう
・意外だったが、ポリファーマシーのみの要因で転倒が増えるわけでもないみたい
・転倒が増えそうな、降圧薬、利尿薬飲んでいても転倒は余り変わらないみたい
・BZDは、ポリファーマシーでも、そうでなくても転倒リスクを増やすらしい
・抗うつ薬+ポリファーマシーで転倒が増える傾向と著者らは分析している
・たくさん薬を飲んでいるからというよりは何を飲んでいるか?など
 転倒しそうな要因はないかを確認する方が大切?
・交絡因子の調整方法が具体的に何をするのかがさっぱりだったので統計の勉強の必要あり?
 
【ロールプレイング】
しなかった。