福島県の地方都市会津若松でも継続的な勉強がしたいと願う若手(?)薬剤師数名で行う自主的な勉強会の連絡や行った内容をお伝えします。

当面は月に1度のEBM形式の抄読会(ジャーナルクラブ)の開催を目指します。

当人達も手探りですので、興味ある方は一緒に勉強しませんか?
こうした方がよい等のご意見も頂ければ幸いです。

2016年2月29日月曜日

第20回抄読会まとめ(オセルタミビルはどのくらい効果があるの?)


【日時】
2016/2/8(月) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
みずき薬局 馬場

【お題】
インフルエンザの検査陽性だったからとこの季節によく処方が来るオセルタミビル(タミフル)は、季節性のインフルエンザにどのくらい効果があるのか?
 
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P 健康な大人と子ども
I  オセルタミビル(タミフル)、ザナミビル(リレンザ)
C プラセボ
O 症状の緩和、入院・合併症、害

<検索>
検 索:CENTRAL、MEDLINE、EMBASE、Pubmed、DARE、NHSEED、HEED
対 象:RCT
言 語:制限なし
その他:FDA、EMEA、ロッシュ、GSK、PMDA、SBAを別途フォローアップ
<試験の選択>
2名が独立して行い、不一致はディスカッションで解決
<データ抽出>
2段階でCONSORTに則り実施
2グループが独立して実施、不一致はディスカッション
<risk of bias>
コクランのrisk of biasツールを使用
<outcome>
・症状軽快までの時間
 平均差 16.8時間 ( 8.4 to 25.1, I2=0% )
・入院
 RD 0.15% (-0.78 to 0.91 )
・肺炎
 RR 0.55 ( 0.33 to 0.90 )
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【読んでからのディスカッション】
・risk of baisテーブルは赤が多い。シークエンス作成、ブラインドが大部分でハイリスク。
 other biasは、必要数以下の募集がほとんどにあるみたい。
・熱が下がるのが7日で1日程度早まるなら、飲みたいという人はいるのではないか?
・ハイリスクな人は飲んでも良いのかも知れない。
・吐気、下痢等の副作用は、交付時に指導したほうが発生頻度からすると良いようだ。
・肺炎は減少で有意差があるようだが、個々の試験の信頼区間が広いので、信頼性は疑問。
・季節性のインフルエンザに対してなので、強毒性のウイルスに対する有効性は不明
・薬を飲む、飲まないに関らず、インフルエンザになったら
 仕事は休んで家で寝ていられるという環境整備も大切かも

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