2014/8/21(木) 19:00~
【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
【担当】
けやき薬局 岡本
http://www.aiki-ph.co.jp/shop/keyaki/
【お題】
脳梗塞後の2次予防にシロスタゾールが処方されることがあるが、よく見かけるアスピリン製剤(バイアスピリン等)と比べて、どのようなメリット・デメリットがあり、服薬指導ではどのような点に注意すべきかを考える。
【読んだ論文】
P 20歳~79歳で非心原性脳梗塞発症後26週以内で病態の落ち着いている人
I シロスタゾール100mgを1日2回服用
C アスピリン81mgを1日1回服用
O 脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)
I シロスタゾール100mgを1日2回服用
C アスピリン81mgを1日1回服用
O 脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)
<割付>
ランダム割付
<割付の隠蔽化>
コンピューター作成のランダムシーケンスをしようし、動的平衡法で割付
<Baseline>
だいたい同じ、他の薬剤の併用率は異なる
<隠蔽化>
患者:〇
医療者:〇
判定者:?
解析者:?
<解析>
FAS
<追跡>
シロスタゾール 1356例中457例中止 脱落率33.7%
アスピリン 1360例中336例中止 脱落率24.7%
<サンプルサイズ>
?
<Outcome>
脳卒中
シロスタゾール 82件 2.76%/年
アスピリン 119件 3.71%/年
HR 0.743 (0.564 - 0.981)
【読んだ後のディスカッション】
・シロスタゾールの方が脳卒中等のendpointで結果が良いのは意外
・すこし結果が良いが、脳卒中でNNT=105(人/年)なので、どう理解すればよいかが不明
・シロスタゾールの方が脱落率が高い、副作用も多そう。出血イベントは低い
・脳卒中が減って、出血イベントも低かったのは、抗血小板作用以外の影響もあるか?
・スポンサーが発売元の大塚製薬なのですこし割り引いて考えたほうが良いのかも?
・併用薬の差がどの程度影響を与えているのかが不明
【シロスタゾールのメリット】
・2次性脳卒中の予防効果は、アスピリンと同程度、またはすこし良いくらいはあるかも知れない
・アスピリンに比べ出血イベントが少ない。
・消化管出血も少なく、潰瘍等の発生も低そう
・抗血小板作用以外の作用による効果も期待できる?
・適応外で認知症、眼科等でつかわれたりもする?
【シロスタゾールのデメリット】
・薬価が高い。
バイアスピリン100mg、バファリン81mgともに5.6円
プレタール100mgは161.9円/錠、後発品だと39.5円~102.7円/錠
・動悸、頻脈、頭痛、めまいなどの副作用が多い。続けにくい?
・心疾患がある人には使いづらい(添付文書にも警告、禁忌の症例あり)
・1日2回服用が面倒
・CYP3A4、CYP2D6、CYP2C19で代謝されるため薬物相互作用で影響を受ける
【ロールプレイング】
シロスタゾールが始めて処方された人に対する服薬指導
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