福島県の地方都市会津若松でも継続的な勉強がしたいと願う若手(?)薬剤師数名で行う自主的な勉強会の連絡や行った内容をお伝えします。

当面は月に1度のEBM形式の抄読会(ジャーナルクラブ)の開催を目指します。

当人達も手探りですので、興味ある方は一緒に勉強しませんか?
こうした方がよい等のご意見も頂ければ幸いです。

2016年9月26日月曜日

第27回抄読会予定


【日時】
2016/10/6(木) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
みずき薬局 馬場

【お題】
CKDに対してPPIは用量調節は不要とされているが、連用により腎機能に影響は与えないのか? 
 
【読む論文】
JAMA Intern Med. 2016 Feb;176(2):238-46.

【勉強してきた方が良いこと】
・PPIの代謝経路

2016年9月3日土曜日

第26回抄読会まとめ(黄斑変性症にラニビズマブはどの程度効果があるのか?)


【日時】
2016/9/1(木) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
けやき薬局 飯塚

【お題】
眼科の処方を交付する際に話が出ることが多いが、黄斑変性症へルセンティスを使用するとどの程度改善が見込めるのか?
 
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P 50歳以上で血管新生のある加齢黄斑変性症、視力20/40~20/320
I   ranibizumab0.3mg / 0.5mg を月1回注射 
C シャム注射(針なしの注射筒でふりのみ)
O 12か月後のETDRSの変化がー15文字以下だった人の割合
 
<割付>
ランダム化割付(詳細は記載なし)
<ベースライン>
だいたい同等。
<脱落>
ITT解析
12カ月追跡率>90%
24カ月追跡率>88%(シャムは79.8%)
<盲検化>
2重盲検(患者、医療者)
<サンプルサイズ>
α=0.0497, power=95%, シャム注射群50%、治療群65%と仮定で、720人
 
<outcome>
12か月後のETDRSの変化がー15文字未満の割合
ranibizumab0.3mg 94.5%
ranibizumab0.5mg 94.6%
シャム注射     62.2%
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【読んでからのディスカッション】
・ETDRSの検査方法について予習した方が良かったかも
・ETDRSの1列は5文字なので、15文字は3列分
 20/80→20/160、20/100→20/200くらいの視力の悪化
・ベースラインで、視力に影響与えそうな緑内障や白内障といった、
 他の眼科疾患の罹患数が書いていないのが少し気になる
・脱落は10%前後で少なそう
・視力の維持という観点からはとても効果があるようだ
・一度やめても、視力悪化からまた再開している患者さんも多い印象
・認識文字数の増加は、ゆがんだ物の改善によるものだと考えられるので、
 目が良くなるというよりは、以前に少し戻ると患者さんに伝えた方が良いかも
・福島県立医大では、処置3日前から、ベガモックス点眼が処方されることが多い
・副作用は、目以外にも出血や血圧上昇など抗VEGF抗体の全身性の副作用も起こるらしい
・ルセンティス1回分15万円だが、視力の維持される割合を考えるとやるかも?
 
【ロールプレイング】
ベガモックス点眼液 処置3日前から の処方が来た場合の交付