福島県の地方都市会津若松でも継続的な勉強がしたいと願う若手(?)薬剤師数名で行う自主的な勉強会の連絡や行った内容をお伝えします。

当面は月に1度のEBM形式の抄読会(ジャーナルクラブ)の開催を目指します。

当人達も手探りですので、興味ある方は一緒に勉強しませんか?
こうした方がよい等のご意見も頂ければ幸いです。

2016年1月20日水曜日

第20回抄読会予定


【日時】
2016/2/8(月) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
みずき薬局 馬場

【お題】
インフルエンザの検査陽性だったからとこの季節によく処方が来るオセルタミビル(タミフル)は、季節性のインフルエンザにどのくらい効果があるのか?
 
【読む論文】
Cochrane Database Syst Rev. 2014 Apr 10;4:CD008965.

【勉強してきたほうが良いこと】

・ノイラミニダーゼ阻害薬の作用機所
・インフルエンザに対する一般的な知識
 参考:厚生労働省 インフルエンザQ&A

2016年1月9日土曜日

第19回抄読会まとめ(下痢に整腸剤は、効果があるのか?)


【日時】
2016/1/7(木) 19:00~


【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
いぶき薬局 中島

【お題】
下痢に整腸剤はよく見かける処方だが、急性(感染性)胃腸炎による下痢症状に整腸剤は有効なのか?
 
 

******************************
P 1日3回以上の下痢便を伴う急性下痢の5歳未満の小児
I  プロバイオティクス(整腸剤)
C プラセボ and/of プロバイオティクスを含まない標準的で適切な下痢への対処
O 死亡、入院、下痢の期間、トイレに行く回数
 
<検索>
検 索:PubMed, Cochrane Library, WHO Regional Databases, Web of Science,
     Biosis, Popline, Global Health, Scopus,  Embase
対 象:RCT
言 語:制限なし
その他:全文が見れない場合は著者へ問い合わせした。参考文献検索は記載なし
<データ抽出>
方法は記載なし
<risk of bias>
CHERG編のGRADE techniqueを使用と記載あり。詳細不明。
出版バイアスは検討していない
 
<outcome>
下痢の期間(6試験) Average percent difference  -14.0% (-24.2 to -3.8%) low
下痢便回数(3試験) Average percent difference  -13.1% (-25.3 to -0.8%) moderate/low
入院(2試験) RR 0.81 (0.42 to 1.57) moderate/low
死亡 該当の試験がない
******************************
 
 
【読んだ後のディスカッション】
・bias について判断できる所が、あまり記載されていないのでよく分からない。
・著者を信用するとものすごく効くわけではないが、やや効果があるという結果か?
・整腸剤で副作用があるという話をほとんど聞かないので、とりあえず飲むという選択肢は、
 親御さんの心情を考えるとありかも知れない。
・1週間下痢が続くとすると、14%だと1日短くなるくらい。
 1週間で考えると最大で1.7日、最小で変化なし。
・下痢は、水分補給等の対症療法や感染拡大予防の方が治療には大切かも。
・よく目にする下痢に整腸剤という選択が無駄ではないようなのでよかった。安いし。
 
【ロールプレイング】
下痢で受診した小児へ整腸剤のみ処方された場合の親御さんへの服薬指導