福島県の地方都市会津若松でも継続的な勉強がしたいと願う若手(?)薬剤師数名で行う自主的な勉強会の連絡や行った内容をお伝えします。

当面は月に1度のEBM形式の抄読会(ジャーナルクラブ)の開催を目指します。

当人達も手探りですので、興味ある方は一緒に勉強しませんか?
こうした方がよい等のご意見も頂ければ幸いです。

2016年7月12日火曜日

第25回抄読会予定

【日時】
2016/7/28(木) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
けやき薬局 中島

【お題】
分子標的薬で起こる手足症候群の予防に尿素クリームは有効なのか?
 

【勉強してきたほうが良いこと】
手足症候群 → pmdaのページ http://www.pmda.go.jp/files/000143976.pdf
尿素クリームの薬効、薬理
 

2016年6月28日火曜日

第24回抄読会(頻尿に対する抗コリン薬が無効時はベタニスに変更可能?)

【日時】
2016/6/21(火) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
ひのき薬局 岡本

【お題】
頻尿で抗コリン薬を飲んでいても効かない、もしくは口渇がひどい場合に、ベタニスに代替するのは可能かどうか?
 
【読んだ論文】
Eur Urol. 2014 Apr;65(4):755-65.

*********************************
P OABと診断された18歳以上の男女
I  抗コリン薬
C ミラペグロン50mg
O 排尿回数、尿失禁回数、切迫性尿失禁
 
<検索>
検 索:EMBASE、MEDLINE、CENTRAL
対 象:RCT
言 語:記載なし
期 間:~2013.6.20
その他:システマティックレビューの参考文献を検索
 
<試験の選択>
2名が独立して実施し、不一致はディスカッションで解決
2731件→142件→44件
<データ抽出>
記載なし
<risk of bias>
NICEの基準で実施
2名が独立して実施し、不一致はディスカッションで解決
risk of biasの結果は本文中に記載なし。
 
<outcome>
・排尿回数(9薬剤26試験22040人)
  ソリフェナシン10mg -0.584 (-0.837 to -0.332)
・失禁回数(9薬剤17試験13101人)
  ソリフェナシン10mg -0.237
・切迫尿失禁(9薬剤18試験16044人)
  ソリフェナシン10mg -0.422回(-0.786 to -0.060)
*********************************
 
 
【読んでからのディスカッション】
・飲んでも思ったよりトイレの回数が減らない
・プラセボの値をみると2人に1人くらいしか効かない?
・ベタニス50mg(195.2円)とベシケア5mg(194.7円)が薬価で同じくらい
・risk fo biasの結果が本文中にないので、詳細が分からない
 Appendixは有料で見れない
・各成分ごとの人数が書いてないのでどの程度の規模の試験なのかが分からない
・メタアナリシスの異質性、出版バイアスの記載がない
・ミラペグロンはCYP2D6を阻害するため、併用薬のチェックが面倒?
 認知症、統合失調症、ジゴキシン飲むようなの人には不向きかも?
・循環器系の副作用が出るので、既往がある人には不向きかも?
・抗コリン薬と比較して口渇、便秘などの副作用は少なそう
・既往症がなく、単独で飲んでいるような人だったら抗コリン薬無効時はありかも?
・疑義紹介て変更提案は難しい?情報提供くらいが妥当?

【ロールプレイング】
重篤な既往症がなく、頻尿で抗コリン薬で口渇がつらい人への応対。

2016年6月16日木曜日

第24回抄読会予定

【日時】
2016/6/21(火) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
ひのき薬局 岡本

【お題】
頻尿で抗コリン薬を飲んでいても効かない、もしくは口渇がひどい場合に、ベタニスに代替するのは可能かどうか?
 

【勉強してきたほうが良いこと】
ミラベグロンの作用機序
 

2016年5月26日木曜日

第23回抄読会まとめ(脳梗塞の2次予防に使われる抗血小板薬の違いは?)

【日時】
2016/5/24(火) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
みずき薬局 馬場

【お題】
心疾患のない脳梗塞の2次予防にプラビックスやバイアスピリン、プレタールなど色々使われているが、どうちがうのかがいまいちよく分からない。プレタールで動悸、めまいが出るような人へ、他の抗血小板薬を疑義照会などで提案してよいの?
 
【読んだ論文】
BMJ Open. 2016 Mar 17;6(3):e009013.

 
***********************************
P 非心原性脳梗塞、TIA既往の患者
I  抗血小板薬
C プラセボ
O 深刻な欠陥イベント(非致死的脳卒中、非致死的心筋梗塞、血管関連死)
 
<検索>
検 索:EMBASE、Pubmed、CENTRAL、google scholar、ClinicalTrials.gov
対 象:RCT
言 語:制限なし
期 間:~2015.3.31
その他:2名が独立して検索、出版形態の制限なし、
    メタアナリシス・システマティックレビューの参考文献を検索
<試験の選択>
2名が独立して実施し、不一致はディスカッションで解決
期間が3か月以上、各群が100人以上の試験を選択
11110件→107件→36件
<データ抽出>
2名が独立して実施し、不一致はディスカッションで解決
ITTで抽出
<risk of bias>
2名が独立して評価し、不一致はディスカッションで解決
コクランのrisk of biasツールを使用
29/36(86.1%)はlow risk of biasと評価
異質性:A2 vs AD1, A4 vs Ticlopidine は、I2>50%
 
<outcome>
深刻な血管イベント (vs プラセボ, ネットワークメタアナリシスの結果)
アスピリン75-162mg OR=0.83 (0.71 - 0.96)
アスピリン+クロピドグレル OR=0.70 (0.59 - 0.83)
クロピドグレル OR=0.74 (0.65 - 0.86)
シロスタゾール OR=0.57 (0.45 - 0.72)
 
***********************************
 
 
【読んでからのディスカッション】
・システマティックレビューの方法の妥当性は高そう
・ネットワークメタアナリシスの方法の検証は、まだ勉強不足
シロスタゾールはアスピリンやクロピドグレル単剤と比べて予防効果が高いようだ。
・シロスタゾールは、事前分布モデルが異なるとクロピドグレルと有意差なしと
 limitationに書いてあるが割り引いて考えたほうが良いのか?(よくわからない)
・シロスタゾールは1日2回、頭痛、めまい、動悸等の副作用がネックか?
シロスタゾールの副作用は徐々に慣れることも多いという感じがある。
・シロスタゾールでつらいのであれば、他の抗血小板薬を検討するのもありかも。
 
【ロールプレイング】
シロスタゾールで頭痛がひどい患者さんへの交付

2016年5月19日木曜日

第23回抄読会予定

【日時】
2016/5/24(火) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
みずき薬局 馬場

【お題】
心疾患のない脳梗塞の2次予防にプラビックスやバイアスピリン、プレタールなど色々使われているが、どうちがうのかがいまいちよく分からない。プレタールで動悸、めまいが出るような人へ、他の抗血小板薬を疑義照会などで提案してよいの?
 

【勉強してきたほうが良いこと】
・脳梗塞の2次予防に使用する薬剤
・脳卒中治療ガイドライン2015(有料なのでムリしなくても)
 メーカーのサイト↓
 https://www.xarelto.jp/ja/home/disease-information-area/round-table-discussion/stroke-guidelines/index.php

2016年4月23日土曜日

第22回抄読会まとめ(花粉症の舌下免疫療法でQOLは改善する?)

【日時】
2016/4/21(木) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
いぶき薬局 中島

【お題】
花粉症に対する、舌下免疫療法は、従来の抗アレルギー剤による対症療法よりもQOLは向上するのか?
 
【読んだ論文】
BMC Med. 2014 May 1;12:71

***********************
P 草や木の花粉アレルギーのある大人~子ども
I  SLIT(舌下減感作療法)
C 従来のアレルギー治療薬
  (第二世代抗ヒスタミン薬、ステロイド点鼻、MP29-02、モンテルカスト)
O 症状スコアの変化
 
<検索>
検 索:MEDLINE、EMBASE、Pubmed、CENTRAL
対 象:各群100人以上のRCT
言 語:不明
その他:特に記載なし
<試験の選択>
各群が100人以上の理由以外は、記載なし
<データ抽出>
方法については記載なし
<risk of bias>
記載なし
<outcome>
高ヒスタミン薬とSLITの症状スコアの比較(23試験10206人)
hg = -0.39 (fixed:-0.45 to -0.35, 異質性:I2=57.05%,p=0.0004)
※hg:Hedge's g = (対照の平均値 - 介入平均値) ÷ 不偏標準偏差
***********************
 
【読んでからのディスカッション】
・方法論について記載がほぼ記載がないので信用してよいかが不明
・異質性も高いので割引いて考えたほうが良い?
・SLITをどのくらいの期間使用している人を対象にしているのかが不明。
 1年目と2年目、3年目では効果に違いが出そう。
・どのくらいの症状の人を対象にした試験なのかもよく分からない。
 酷い人の方が改善効果が高いのか?
・抗アレルギー薬対減感作療法だが、減感作療法していても抗アレルギー薬は使うので、
 実際に来る処方と乖離していないか?
・有料であきらめたが、JAMA Intern Med. 2015 Aug;175(8):1301-9. とかを
 購入して読んだほうが良かったか?
・シダトレンは薬価100.8円、1ヶ月で3024円、1年で36792円。そこまで高くない?
 2-5年継続となっているので、年単位で続けることを考えるとけっこうな額か?
・減感作療法で、症状緩和される傾向はあるようなので、
 症状が酷い人は検討してもよいのかも知れない。

【ロールプレイング】
減感作療法を実施している患者さんへの花粉シーズンへの応対

2016年4月15日金曜日

第22回抄読会予定

【日時】
2016/4/21(木) 19:00~

【場所】
コロニーハウス
https://goo.gl/maps/SjJ9c
※やっていない場合は最寄のモスバーガー

【担当】
いぶき薬局 中島

【お題】
花粉症に対する、舌下免疫療法は、従来の抗アレルギー剤による対症療法よりもQOLは向上するのか?
 
【読む論文】
BMC Med. 2014 May 1;12:71

【勉強してきたほうが良いこと】

・減感作療法ってなんだ?
 シダトレンのwebページ http://www.torii-alg.jp/